目の前のことに一点集中するとき、パフォーマンスは最適化する
自分のパフォーマンス(能力)が最適化する時、心の状態(mind-set)は「今この瞬間」で満たされています(Mindfulness)。
それは、身体を動かすことだけに(リズム感やイメージなど)、意識が使われている時間であり、「動きの中で自分(我)を失う感覚すらある」とも言われます(Csikszentmihalyi & LeFevre 1989)。
考えごとはパフォーマンスを邪魔する
どれほど優れた力(技術、体力、経験、練習)を有する人であっても、考え事をしながら作業をしている限り、パフォーマンスは本来のあり方(質と量)から大きく後退します。
それは、目の前のことに意識が集中しないからです。
目の前の事に集中する力
目の前の事に集中する力は、メンタル技能の一つであり、練習によって誰でも鍛えことができます。
但しそれは、フィジカルトレーニングや知識だけで身につくものではありません。
心(注意)の動き方を知り、自然な調整の仕方(集中する方法)を身体に覚えさせるのです。
その方法が、「気づく」「戻す」という2つのメンタル技術です。
瞑想で2つを練習できる
瞑想がメンタル力UPに役立つのは、「気づく」「戻す」の2つのメンタル技術を同時に練習することができるからです。
とてもシンプルな練習に聞こえるかもしれません。
ですが、そのシンプルな心の使い方こそ、注意散漫な心の状態に「気づき」、再び現在に全力を「戻す」ことにつながるのです。
その心の使い方を知るほど、普段どれほどの時間をムダ(低効率)にしていたかも見えてきます。
そして、「今この瞬間」に留まる時間が増えるほどに、見落としていたものの多さをもっと明確に感じるはずです(自尊心、臨場感、モチベーション、判断力、幸福感など)。
参考文献
Csikszentmihalyi M, LeFevre J.(1989). Optimal experience in work and leisure. J Pers Soc Psychol. May;56 (5):815-22.