子どもたちは、いろんなかたちで心の問題を表現する
- 口数が少なくなる、話さない。
- 周りを怒らせる。
- 指しゃぶりが止まない、再開する。
- 口ごたえが強くなる。
- 物を壊す、投げつける、噛む。
- やる気がない、外に出たがらない。
- 腹痛や下痢などの訴えが増える。
- 些細なことでもすぐカッとなる。
お子さんの健やかな発育を願う親御さんにとって、こうした問題の現れは、とても心配でたまらないことでしょう。
「どうしてこの子だけなの?」「早く…何とかしないと」「治す方法はないの?」と、焦りは募り、でも直ぐには良くならない状況に、お母さん自身の自信が失われてしまうことも少なくありません。
でも、そんなお母さんに知ってもらいたいことがあります。
それは、お子さんのそうした行動には、何らかのサイン(メッセージ)があるということ-そのメッセージを理解することで、お子さんの成長はもちろん、お母さん自身の成長にもつながることができるということです。
「問題」といわれる現象がもつ意味
子どもたちは、様々なかたちで心の問題を表現します(多くは、身体症状や行動面で表されます)。
それは、自分の中の葛藤を「言葉で表すこと」が未だ十分にはできないからです。
子どもの葛藤には、例えば、自分のことを”もっと分かって欲しい” ”認めてもら欲しい” ”守ってもらいたい” ”休ませてほしい” ”甘えたい”など、周囲の大人に向けたいろんな欲求やメッセージが含まれます。
私の経験上、そうしたメッセージは、実は、お母さん、お父さんの中で抱えている感情(葛藤)にもつながっている事が少なくないのです。
- お母さんの意識が高く、何事にも一生けん命である=お子さんの場面緘黙(失敗したくない、失敗場面が怖い…)。
- お母さんとお父さんの夫婦交流が上手く行ってない=お子さんの指しゃぶり、おねしょ、かんしゃく(もっと注目して欲しい、分かって欲しい…)。
ひょっとすると、お子さんは、家庭内の流れる問題(本当はこうありたいの家族テーマ)を、そうしたかたちで表現しているのかもしれません。
家族が成長するチャンスでもある
子どもの問題行動に「背景がある」ことを知れると、その改善に向けて「家族に出来ること」も色々と見えてきます。
- 子どもに夫婦関係が影響しているんだ(ダメ出しを目的としません)。
- 子どもなりに頑張っている姿がみえてくる。
- 子どもが親に求めている触れ合い方(感情交流)がみえてくる。
- 子どもの発達の凸凹(個性)について理解できるようになる。
家族コンサルティング
家族コンサルティングは、ご家族さんが来室して相談サービスを受けることです。
お子さんの問題行動の「背景」(子どもの内面で起きていること)を、心理専門の観点から助言してもらい、その対策も一緒に考えてもらえます。
お子さんが幼くて個人面談に向かない場合、或は、成人のご本人でも来談が難しいという場合には、家族コンサルティングはその力を発揮します。
問題状況に対する家族さん側のとらえ方(視点)が増えることで、お子さんに対する受け止め方(理解の仕方)はもっと柔軟になります。
すると、お子さんの”ありのまま”にもっと優しく接してあげることができるようになり、お子さん側の心の発達(成長する力)はもちろん、お母さん側の効力感(”こうすればいいんだ!”)にもつながります。
「親として今何をしたらいい?」で悩まれるお母さんがいましたら、一度、ご連絡をいただければと思います。