職場ストレスチェック結果の見方

ストレス状況の3つがみえます

職業性ストレスチェック』の結果は、職場のストレス状況について3つのことがわかります。

  1. ストレス原因(ストレッサー)
  2. ストレスの影響要因
  3. ストレス反応

これらの3つは、ストレス反応の発生に至るまでの一連の流れを表します。

特に、実際に生じる「ストレス反応」は、その前の「ストレス原因」と「影響要因」のあり方によって大きく変化します。

つまり、職場ストレス解消のコツは、「ストレス原因」と「影響要因」への働きかけによると読むことができるのです!

|ストレス反応の見方

ストレス反応は、大きく、ポジティブな反応(活気)ネガティブな反応(イライラ感、疲労感、不安感、身体愁訴、抑うつ感)の2種類があります。

先行研究によれば、これら6つのストレス反応の現れ方には、あるパターンが存在するというのです。

例えば、ストレスの程度が比較的低い段階では「活気の低下」が認められるとされます。

続いて、そのストレス状況が悪化するにつれて、「身体愁訴」「イライラ」「不安感」が順に現れてきて、最もストレス状況の高い状況では「抑うつ感」が現れてくるとされます(※あくまで1つの目安です)。

従って、例えば、あなたの個人プロフィール上に「身体愁訴」「イライラ」「不安感」が要注意ゾーン(チャート内の濃厚色域)を示す場合、それは、あなたのストレス状況が要チェックレベルにあると言えるでしょう。

それは、より悪化したストレス気分(抑うつ感)を未然に防ぐための大事な時期にあると同時に、目の前のストレッサーにあなたの心身が総力を上げて耐え忍いでいる姿を表します。

もし、「抑うつ感」をすでにプロフィール上で高く抱える場合、それはあなたのストレス状況が、自力でのコントロール域を超えている可能性を表します。

この状態は、仕事のパフォーマンス上にも影響が出ている可能性があり(集中力、スピード、やる気、記憶力、人間関係など)、生活全般の機能レベルと併せながら、何らかのストレス対策(ケア)を早急に始める時期にあると読み取れるでしょう。

但し、ストレス反応の強さは、どんな勤労者にも多少なりとも現れてくるものなので、「高ストレス反応=心身の健康障害」(メンタルヘルス不調者)という訳ではありません。

|ストレスの原因の見方

ストレス原因は、ストレスをつくり出す要因(ストレッサー)とも呼ばれ、職場ストレスの直接的な要因となります。

ストレッサーの種類には、いくつかの項目があります。まずチェックすべきは、仕事の負担(量)と仕事の負担(質)の2つです。

量的な仕事の負担とは、例えば、仕事の要求度が多すぎる…、時間内に処理しきれない…といった感覚に相当します。

質的な仕事の負担とは、仕事の内容が高度な技術や知識を要する、集中を切らすことができないといった業務上の難しさに相当します。

これらの項目が、要注意ゾーンに入る場合、あなたは業務上の過重負担を抱える状態にあると考えられます。

そんなときは、先の『ストレス反応』の項目もチェックして、その重圧がどのストレス反応に現れているかも把握しておきましょう。

先述したように、ストレス反応の現れ方には、あるパターンが存在しますので、自分のストレス状態の度合いを把握するのに役立ちます(活気の低下→身体愁訴→イライラ→不安感→抑うつ感の順に現れると言われます)。

一方、『課業量と質』の最適化は、勤労者個人の能力とやる気(働きがい)の最大化につながる重要な課題と言われます。

それは、労働者個人の問題のみならず、職場全体の『生産力UP(最大化)につながる』貴重なデータであると言え、ストレスチェック結果にはその貴重な情報が含まれているのです。

ですから、もし高ストレス者の判定を受けている場合、産業医さんとの面談指導や事前の相談機会(カウンセリング)を一度検討していただければと思います。

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